地産馳走

最近、地産地消ならぬ地産馳走という言葉を聞くようになってきた。

地産地消は、地域のものを地域で消費するというもので、いわば内向き。
身土不二という言葉があるように、地域の気候や地域の水という風土で育ったものを
そこで生きる人々が「いただく」ことが一番健康にいいというもの。

一方、地産馳走という造語は??
「馳走」ですから、客人を迎え入れるという意識が強い。

馳走とは、新鮮で美味しいものを最高の状態で出すという表面だけのものではない。
「馳走」というように、客人をおもてなしするために走り回るという「心意気」の意味がある。

小浜は、古くから国内外に開けた文化都市で、
実は特徴的な「おもてなし」をする地盤は歴史上無いのではないかと思う。

「おもてなし」については、若狭から最低限の加工(味わいを活かした最高の加工)で送られた京都・奈良で大成した。

小浜の食文化は、おもてなし以前の裏方の食文化なのである。


小浜は食のまちづくりを進め、地産地消の理念を進めてきた。
全国に先駆けた食育文化都市として、それを地域に浸透させる体制も整った。
いわば先進地。

一方、食のまちづくりが産業や観光に活きていないとよく聞く。
それは、なにより、一人ひとりのおもてなしやプロ意識、小浜愛が足りないだけなのではと思う。


プロフェッショナルという言葉の取り方にもよるが・・・
料理人・経営者のプロは、
経常利益を重く見ず、客人のために走り回って地域の旬物を知ってほしいのか?
地産であっても、一部は地外商品、一部は旬以外のものを使って経常利益重視なのか?

たぶん、自分の家に大切な客人を迎え入れるときには前者になる。
さまざまな情報が交錯する「経営」という言葉によって、食を提供するおもてなし「馳走」の心を忘れていないか。

刺身の盛り合わせに、色が悪いからと冷凍のマグロの刺身はいらない。
出汁も時々で変わってよい。
カレイや鯖が有名だからといって、旬をはずした冷凍ものを出す必要は無い。
野菜もしかり。
旬の路地ものを出せばよい。
言い出したらきりがない。

小浜には四季を通じて旨いものがあふれている。
もてなす心で馳走して食材をさがし、最高の手を加えればよい。

そういう店が小浜には無い。
民宿が一番近いが・・・。
そういう店が出てきたとき。
小浜の食のまちづくりは大成するのだろうな。

ちなみに利益度外視じゃなくてよい。
最高のもてなしの対価をとること。
客人はその対価を喜んで払えること。
これが真のプロですよね。

日本遺産「御食国若狭と鯖街道」
認定されて一年。

それを活かすの一番は、そういう店の登場なのですが・・・
やっぱり、内から求めるのではなく外からの刺激がいるかな??

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プロフィール

若狭坊

Author:若狭坊
1970年生まれ。奈良大学史学科卒業。当時からの専門は中近世考古学、中近世流通史、中近世都市史。
と書くと難しい(^O^)
現在の専門は仲間と行う歴史を活かしたまちづくり。
だが、実は修験にめざめた山伏なのでアール。

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