「小浜」世界遺産から日本遺産


もう忘れられつつありますが・・・
若狭小浜は世界遺産をめざしていました。
あえて過去形です(笑)

厳密にいうと世界遺産暫定リスト登載に立候補していました。
世界遺産になるためには、実は国内の暫定リストという候補に入らなければなりません。
が、小浜は残念ながら登載には至りませんでした。
ただ、「落選」したわけではなく、いまだに候補となっています。

正式名称では「世界遺産暫定リスト記載候補カテゴリーⅡ」
いわば、世界遺産の候補物件の候補として宙ぶらりんなのです。

あれから7年。
若狭小浜は、日本遺産の第1号認定を受け様々な取り組みが展開されつつあります。

実は地域に根差した文化財が地域発展・活性化に供するには、
一時的な世界遺産登録によるブームより、
日本遺産認定による継続した取り組みの方がいいのかもしれません。
負け惜しみみたいですが(^^ゞ

実は世界遺産というものは明らかな文化財保護制度。
遺産登録後は、観光人口増で活性化しますが、一気に下降線をたどります。

当初登録の姫路城や法隆寺などの恒久的な単体モニュメントは別ですが、
最近のいくつもの文化財をまとめたストーリー性重視の世界遺産は、
来訪者に非常にわかりにくい。

一方、日本遺産は、文化庁という国の文化財行政のトップのお墨付きをいただきつつ、
そのブランドを活かし観光や地域活性化に主眼をおくという今までになかった制度。

ストーリーも専門性もそうですが、
なんとか一般に分かりやすいようにと試行錯誤されています。

増えつつある外国人旅行客の魅力にせまるテーマも想定する。
地方創生とともに、地域支援もある。
住んでいる人にも身近で産業や教育にもつながる。
今は日本遺産の方がいいような気がします。
でも、そこから「世界に誇るもの」として世界遺産に成長していくものもあっていい。

実は個人的にそのポテンシャルを一番もっているのが
小浜を含む若狭一体「御食国若狭と鯖街道」だと思っています。

さて、昨年登録の「明治の近代化遺産群」、
今年審査予定であったがイコモスの調査を受け申請取り下げとなる「長崎の教会群」、
来年審議予定の「沖ノ島関連遺産群」。
これらは、実は若狭小浜と争って暫定リスト登載となった遺産たちです。

なぜか??北九州、山口などに集中しているのは???ですが(笑)
いずれも政治とは関係のないすばらしい遺産。

でも、世界遺産になって良かったのか??良いのか???
沖ノ島なんかは、保護の観点から世界遺産にすぐになるべきものでしょう。
禁足地ですから「公開」というものとの狭間がむずかしくなるでしょうが。

一方、近代工場や教会は日本遺産になって、多くの活用のもと、
人に接する文化財として生きていった方がよかったのではないか?
日本遺産向きのような気がします。
そこから世界遺産にステップアップした方がよかったような・・・

文化財の保護と活用は、永遠のテーマなのかもしれません。

日本遺産という制度。
保護一辺倒だった近代化文化財保護から、
古いものをパラダイス化して公開していた
古代から近世までの「日本らしさ」「歴史」を継承しています。

日本らしい制度。
世界規模の規範である世界遺産より日本向きなのは当たり前ですね。



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プロフィール

若狭坊

Author:若狭坊
1970年生まれ。奈良大学史学科卒業。当時からの専門は中近世考古学、中近世流通史、中近世都市史。
と書くと難しい(^O^)
現在の専門は仲間と行う歴史を活かしたまちづくり。
だが、実は修験にめざめた山伏なのでアール。

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