山へ向かう絶滅危惧種!?


入峰まであと3日。絶滅危惧種「山伏」の若狭坊です(^^ゞ

今、本当に山伏なんか見かけませんよね。
小浜のお水送りでも、一種見世物のように注目されます。
でも、これは明治の神仏分離以降のほんの150年ほどの現象です。
その当時の修験者の数は17万人だったといいます。
今現在、仏教系のお坊さんは20万人強だといわれています。
神主さんも同程度でしょうか?
比較しても17万人はかなりの数ですよね。

ちなみに明治初年の日本の総人口は3000万人ほどですから、
今の1億2000万人に置き換えればかなりの密度です。
どこにでも「山伏」はいたのです。

ちなみに、これは山伏専門業の数で、在家信仰を認める修験道では、
その下にものすごい数の山伏がいたことになります。

いまの若狭坊がそうですが、いわゆる隠れ山伏です(笑)。
普段は僧侶の恰好をしていませんから目立つはずもないです。
意外とあなたのそばには山伏が一杯いるかもしれません。
宗教というと一歩引きますが、若狭坊をはじめ多くの方は、
自然を愛し、そこに神仏を見た日本人のDNAで山に入っていくだけ
の方が多いと思います。

お寺や神社にお参りする人を見て、
不気味に思われる人はほとんどいないでしょ。
恰好がほとんど見なくなった「山伏」ファッションだからと言って敬遠しないでね☆

明治の近代化は、一言でいうと欧米の文化を受け入れて
欧米化を図ることを目的としていました。
そこの背景にあるキリスト教的価値観、いわゆる「一神教の価値観」、
古くから崇めていた自然よりも、人が作り出す近代的造作物に価値を見出したことが、
自然の中に神と仏をみる修験道が排除された大きな要因となりました。

山伏は典型的な近代化のいけにえとなり、
いまや絶滅危惧種のように眺められているのです(笑)
かといって、若狭坊は明治の近代化を否定はしません。
それはそれで歴史の重い流れの中にあり、
それがなければ今の日本はありません。

わが国は有史から他国の文化を受け入れ、
日本らしく融合組成していくことに長けた人種です。

いま、これまでの近代化を検証し、
自然への回帰が改めて叫ばれることが多くなりました。
団塊の世代では登山ブームであり、
若い子たちは自然の中に存在するパワースポットを求めます。

国家神道による一神教は成立せず、
日本らしい祈りは存続しています。
神様も仏様も並立にあつかい、「いただきます」「ごちそうさま」
という自然へのお礼も欠かしません。
ましてや異国から入ってくる新しい神仏や祈りの行事も
受け入れています。

日本文化は融合からなりたっており、
それが古くからの日本人の精神であり、
日本の国力となってきました。

日本ではクリスマスやバレンタインデーの受け入れでも、
贈答文化として日本らしく受け入れていますよね。
それと同じように1500年ほど前に仏教が入ってきた時点から、
自然におわす神様との融合を図っています。
一例をあげれば仏教の仏像は霊木により作られていきます。
お寺という施設を輸入すると、もともと自然に祈っていた場所
にも神社が建物として出来るようになります。
そして神社とお寺が併存するものも多く出来ていきます。

日本の神仏習合は、クリスマスやバレンタインの受け入れと、
実はさほど大きな違いはないかも?なのです。

日本人の中では、「山」はいつまでも「聖なるものの住処」です。
団塊の世代も山伏も、山に入って力をいただく。
表層の意識の差はあるけれども、奥底にあるDNAは変わらない。
西洋の競技登山とは違うものです。

山は「神・仏に出会い、神・仏に見(まみ)え、神・仏に祈りを捧げる」修行の場。
まだ若狭坊に本質はわかりません。
だからこそ毎年山に帰り修行を重ねるのでしょう。

山では「懺悔懺悔六根清浄(さんげさんげろっこんしょうじょう)」と掛け念仏を唱えます。
山に入り自らの五体を清浄にして、
神であり仏である聖なるものに近づいて行く。
あるいは、その力を頂こうとします。

さあ、今年も1年で汚れた自分を清浄するために向かいます。
帰ってきた若狭坊は若干光っているかも。

これから1年、里の行にまい進できるよう山へと出発です。
近代合理主義の仕事場から脱却です(笑) 
そして日本らしい心を仕事に注入していければと思います。
まだまだ仕事場では欧米的合理主義的な理論が主流ですからね。

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プロフィール

若狭坊

Author:若狭坊
1970年生まれ。奈良大学史学科卒業。当時からの専門は中近世考古学、中近世流通史、中近世都市史。
と書くと難しい(^O^)
現在の専門は仲間と行う歴史を活かしたまちづくり。
だが、実は修験にめざめた山伏なのでアール。

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