加茂神社のオイケモノ

太平洋側は大雪ですが、しぐれ模様の旧暦正月十六日。

加茂神社のオイケモノ(国選択無形民俗文化財)が行われました。

加茂神社☆

DSC_0212.jpg

複雑な配置をしています。

普通は鳥居の奥に本殿が鎮座しますが・・・

ご神木の大杉がみえて、そこで左に直角に曲がると舞殿(拝殿)と本殿があります。

鳥居から直進した山麓には旧神宮寺である為星寺があり、重文の千手様(秘仏)がいらっしゃる。

150.jpg

ちなみに鳥居から神域外をみると、正面には、こちらも神木であるムクの大木越しに神体山の野木山を遥拝します。

156.jpg

じゃあ本殿はどこ向いている?

と考えた時・・・

本日の場である上宮を向いていることが判ります。

周辺には若狭最大級の石室をもつ加茂古墳などがあり、古代からの信仰の一端が残っているのかな?と想いを馳せてしまいます。


さて、この加茂神社で行われる「オイケモノ」

小正月の年占行事です。


まず、社務所に集まり、新しい木箱に物実といわれる種物を詰めます。

「ところ・栗・椎・干柿・団栗・カヤ・ぎんなん」

DSC_0213.jpg

「牛の舌」という餅でサンドして木箱に入りました。

この木箱と神饌物をもち、まずは本殿前で御幣振りの神事。

その後、隊列をくんで上宮へ向かいます。

途中、大蛇がでるということで弓打ち神事。

DSC_0229.jpg

若狭に多くのこる正月の弓打ちですね☆

隊列はさらに進み、山の入り口の神木前で「おーい」と大声。

神域に入るあいさつ・祓いでしょうか?神迎えでしょうか??


ようやく上宮に到着。

DSC_0233.jpg

御神酒が振る舞われ、花餅が「百万石」という掛け声で播かれます。

神籬・磐境を神座とした社殿のない古い形態。

DSC_0234.jpg

お参りの後、さらに奥の神木へ、もう一度弓打ちをして向かいます。

DSC_0235.jpg

神木下の石室から、昨年埋めた木箱を取り出し、先ほど種物を詰めた新しい箱を替わりに埋納。

DSC_0236.jpg

再び社務所へと帰ります。


社務所へ帰着すると、掘り出した古い箱を開封。

DSC_0240.jpg

芽立ちの具合で一年の豊凶を占うのです。

「今年も豊年豊作間違いなし」

代表の言葉に参拝者全員が安堵します。


おもしろいですよね。

狩猟採取の時代からの神事でしょうか?

江戸時代の社寺由緒記には上宮は山の神と記述されていますから、山の神を祀る行事なのでしょうか?山の神を降臨させる豊作行事かもしれません。

弓打ちには大蛇(龍神)信仰も見られます。
また、正月の邪気払いの弓打ちでもあるでしょう。


場所にしても行事にしても色々なものを含んでいる行事です。


でも、それは変わったものではなく、いずれも正月に行う日本人らしいもの。


ただ、全国的に見ても本当に珍しい行事。


大切に守り伝えていただきたいと思いました。


でも・・・寒かった・・・(^_^;)

お参りの方々は今頃「直会」でしょう・・・

うらやましい(笑)

スポンサーサイト

テーマ : 日本文化
ジャンル : 学問・文化・芸術

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

若狭坊

Author:若狭坊
1970年生まれ。奈良大学史学科卒業。当時からの専門は中近世考古学、中近世流通史、中近世都市史。
と書くと難しい(^O^)
現在の専門は仲間と行う歴史を活かしたまちづくり。
だが、実は修験にめざめた山伏なのでアール。

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
アクセスランキング
[ジャンルランキング]
地域情報
677位
アクセスランキングを見る>>

[サブジャンルランキング]
中部地方
99位
アクセスランキングを見る>>
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR