自然と歴史の関係は?

人類の歴史を考える上で、文化財施策上や住民活動で自然を位置付けることのウェートがどんどん高くなってきています。ただ、一般の歴史研究家にはこの考えが大きく欠如しているところがあり、ここが大問題だと思っています。


そもそも文化財保護法のカテゴリーには、建造物や美術品やお祭り、行事の他に、希少な動植物、巨木などを指定する天然記念物、自然の摂理を顕著に示す名勝などの自然系のものもあります。


また、人と自然が共生して育んできた景観については、文化的景観というカテゴリーも近年制度として生まれました。


世界遺産は、自然遺産と文化遺産というカテゴリーに分かれますが、近年は文化的景観としての考えが強く、主要な文化遺産と遺産を取り巻く自然遺産を一体的に保護する政策が必要になっています。昔は複合遺産というものでしたが(今も複合遺産はあります)。


住民生活に近い歴史まちづくりでは当たり前の意識ですが、研究者にはまだまだ程遠い。
歴史研究者はどの分野でもこの意識を強く持ってほしい。狭域研究の時代は終わりました。そして生きる教訓として住民にフィードバックしていく時代です。
若狭坊の今の仕事はそのようなものが中心です。いい仕事をさせていただいています。


人は自然の摂理と共存してきたのです。私たちの生活を取り巻く衣食住はすべて自然から生み出されるものですから、人が作り出す歴史と、たえず生きている自然が関連するのは当たり前。今の歴史は人の切り口で見てしまうからダメなので、地球や国の歴史を広い視野で真摯にとらえなければ。


これを日本人らしくもっとも判りやすく示していこうという考えが神仏習合で、わが国ではそこから山伏の活動も生まれています。日本の歴史の摂理を教える一つの方法として生みだされたのです。山伏は歴史上、裏の世界に存在した時期が多く、さらには全国を行脚するため商活動や流通などにも携わったため悪山伏のイメージが歴史上植えつけられている部分もあります。ただ、出家僧だけでなく在家としての活動として認められている点が、より庶民に近い部分ではないでしょうか?だから中途半端な活動は歴史上で山伏悪を生んでいきます。神仏習合の根本が言えるように、そして行動に悪がないように若狭坊も気をつけなくっちゃ。


今日も春の香を胸いっぱいに受け蓮華入峰前行ウォーキング。

目を閉じ、耳を澄ませば・・・

ひばり・ツバメ・カエルの鳴き声。サギ・キジが飛び立つ音。ハチが蜜を求め飛び交う音。小川のせせらぎ。揺れる葉の音。花や若葉の香。ふりそそぐご来光。

自然に力をもらい、長い歴史の中の一コマに生きる自分に感謝です。


そして、歴史のほんの一端で自分にできることは、人と自然とが真に共生する日本人らしい生き方や誇りを取り戻してもらえるように、歴史まちづくりを進めることと山伏として生きることだと思っています。ちなみに私がこのような気持ちを持つようになったのは大峰山の蓮華入峰に行くようになってからです。だから、知人や友人には「わからんけど何か感じることもあるから」と勧めてしまうのですよね。


やはり若狭坊は変わりものなのだろうか。

そろそろ、山伏シリーズの書き込みは一休みしよう。
理屈くさくなるから… ^_^;
スポンサーサイト

トラックバック


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

まとめtyaiました【自然と歴史の関係は?】

人類の歴史を考える上で、文化財施策上や住民活動で自然を位置付けることのウェートがどんどん高くなってきています。ただ、一般の歴史研究家にはこの考えが大きく欠如しているとこ...

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

若狭坊

Author:若狭坊
1970年生まれ。奈良大学史学科卒業。当時からの専門は中近世考古学、中近世流通史、中近世都市史。
と書くと難しい(^O^)
現在の専門は仲間と行う歴史を活かしたまちづくり。
だが、実は修験にめざめた山伏なのでアール。

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
アクセスランキング
[ジャンルランキング]
地域情報
417位
アクセスランキングを見る>>

[サブジャンルランキング]
中部地方
67位
アクセスランキングを見る>>
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR